The antithesis to labor is play. When we play a game, we enjoy what we are doing, otherwise we should not play it, but it is a purely private activity; society could not care less whether we play it or not.
Between labor and play stands work. A man is a worker if he is personally interested in the job which society pays him to do; what from the point of view of society is necessary labor is from his own point of view voluntary play.
Whether a job is to be classified as labor or work depends, not on the job itself, but on the tastes of the individual who undertakes it. (W. H. Auden, "Work, Labor, and Play" より引用)
The antithesis to labor is play.
antithesis 正反対, 対照, 対立, 対立概念, アンチテーゼ
labor 労働, 仕事, 苦労
☞ 労働の対極にあるのは遊びだ。
When we play a game, we enjoy what we are doing, otherwise we should not play it, but it is a purely private activity; society could not care less whether we play it or not.
otherwise さもなければ, もしそうでなければ, ほかの点では, 別のやり方で, 違って, ほかの, 違った, 異なった
purely 完全に, 全く, 単に, ただ, 純粋に
✎ otherwise we should not play it 「そうでなければ、私たちはゲームをすべきではない[しないほうがいい]。」 この should は「助言・推奨」を表わす。 it は、the game を指す。
✎ could not care less は、「これより少なく気にすることはできない」、つまり、気にする程度が最低ということであり、「少しも気にしない」となる。 仮定法的構造だが、断定的に否定を強調する慣用表現である。 比較級を用いながらも、最上級的な意味合いを持つ。 (I couldn’t agree more. 私はこれ以上賛成できない。 ⇒ 私は完全に同意する。 I couldn’t be happier. 私はこれ以上幸せになれない。⇒ 私は最高に幸せだ。 I couldn't be more thankful. 私はこれ以上感謝できない。⇒ 私は感謝してもしきれない。 It couldn't be better. これ以上良くなることはできない。⇒ 最高だ。 It couldn't have been better. これ以上良くなりようがなかった。⇒ 最悪だった。)
✎ society could not care less whether we play it or not 「社会は私たちがゲームをするか否かに全く関心がない ⇒ 社会にとっては私たちがゲームをするか否かなどはどうでもいいのだ」
☞ ゲームをする時、私たちは自分がやっていることを楽しむ。そうでなければ、ゲームなどしないほうがいい。しかし、ゲームは全く私的な活動であり、社会にとっては、私たちがゲームをするか否かなどはどうでもいいのだ。
Between labor and play stands work.
✎ Between labor and play stands work. は、副詞句の between labor and play が文頭に置かれ、主語の work が文末に置かれたものである。 このように、場所や方向を表わす副詞(句)が文頭に置かれると、主語と動詞の位置が入れ替わることがある。 (In the bag was a notebook. そのバッグの中にあったのは、1冊のノートだった。 On the wall hangs a beautiful painting. 壁には美しい絵が掛かっている。 Down fell an apple. 落ちたのはリンゴだった。)
✎ stand は、ここでは、「…に位置する, …にある」の意。 (The cemetery stands in the forest. その墓地は森の中にある。)
☞ 労働と遊びの間には、仕事がある。
A man is a worker if he is personally interested in the job which society pays him to do; what from the point of view of society is necessary labor is from his own point of view voluntary play.
personally 個人的には, 私としては, 個人として, 自分自身で, 自ら, 直接に, 個人的に, 親しく, 私的にvoluntary 自発的な, 自由意思の, ボランティアの, 無償でなされる
✎ a man is a worker if he is personally interested in the job which society pays him to do 「社会が人にお金を払ってやらせる業務に、その人が個人として興味を持っているのであれば、その人は『仕事をする人』である。/ 社会から報酬を得て行う業務に、その人が個人として興味を持っているのであれば、その人は『仕事をする人』である。」 worker は、文脈から、「労働者」ではなく、「仕事をする人, 働く人」と捉えたい。 he は、the man のこと。 job は、ここでは、「業務」や「職務」が妥当と思われる。 pay A to do は、「A に金を払って…させる」の意。 (She paid her sister to do the task. 彼女は妹にお金を払ってその作業をさせた。)
✎ from the point of view of society 「社会的な観点からすると」
✎ what(from the point of view of society)is necessary labor is … 「(社会的な観点からすると)不可欠な労働というものは…」 what is necessary labor におけるは what は、ここでは、関係代名詞である。 「必要な労働というもの」となる。 (What is leadership is important in business. リーダーシップというものは、ビジネスにおいては重要だ。 What is love is not always tender. 愛というものは、必ずしも優しいとは限らない。)
✎ from his own point of view 「その人自身の観点からすると」
✎ … is(from his own point of view)voluntary play 「(その人自身の観点からすると)自発的な遊びである」
✎ what from the point of view of society is necessary labor is from his own point of view voluntary play. 「社会的な観点からすると必要な労働というものは、その人自身の観点からすると自発的な遊びなのである ⇒ 社会的な観点からすると不可欠な労働というものも、その人自身の観点からすれば自らの意志で行なう遊びに等しいのである」
☞ 社会から報酬を得て行う業務に、その人が個人として興味を持っているのであれば、その人は「仕事をする人」である。社会的な観点からすると不可欠な労働というものも、その人自身の観点からすれば自らの意志で行なう遊びに等しいのである。
Whether a job is to be classified as labor or work depends, not on the job itself, but on the tastes of the individual who undertakes it.
classify …を分類する, …を機密扱いにする
taste …を味わう, …を口にする, …を賞味する, …を試食[試飲]する, …の味がわかる, 味がする, 味, 味わい, 風味, 好み, 嗜好, センス
individual 一個の, 個々の, 別個の, 特定の人[もの]の, 個人の, 独自の, 個性的な, 際立った, 個人, 個体
undertake …を引き受ける, …を請け負う, (事業など)に取りかかる
✎ is to be classified は、 ”be to不定詞” という構文であり、ここでは、不定詞の部分に受動態が用いられている。
✎ ”be to不定詞” の構文は、一般に、予定・義務・可能・運命・意図(意思)などを表わすとされる。 (She is to come soon. 彼女は間もなく来る予定である[来ることになっている]。―― 予定 He is to be punished for breaking the rules. 彼はルール違反で罰せられるべきだ。―― 義務 He was never to come back alive. 彼は生きて帰ってくることはなかった。―― 運命 Not a single person was to be seen on the street. 通りには人っ子一人、見えなかった[いなかった]。―― 可能: 主に否定文で受動不定詞が用いられる。) If you are to succeed, you must be patient. 成功するつもりならば、辛抱強くなければならない。―― 意思: If 節の中で用いられると、「…するつもりならば」という「意志・目的」の意となる。) なお、〈be to不定詞〉の構文の持つ基本的なニュアンスは、「…することになっている」であり、そこから、予定・義務・可能・運命・意図(意思)などの意味が派生したものと思われる。 したがって、この構文においては、その意味は、必ずしも明確に区別されるものではなく、往々にして多義的である。 例えば、I am to participate in that match. は、「私はその試合に出場することになっている。(予定)」、あるいは、「私はその試合に出場しなければならない。(義務)」などといった解釈が成り立つ。 前後の文脈や状況を踏まえ、柔軟な捉え方が求められる。 因みに、be動詞の後にto不定詞が続いていても、〈be to不定詞〉の構文ではなく、名詞的用法の to不定詞が補語として用いられているという場合もある。 (The problem is to find the missing person as soon as possible. 問題は一刻も早く行方不明者を見つけることである。 Her dream is to become a doctor. 彼女の夢は医師になることである。)
✎ whether a job is to be classified as labor or work は、is to be classified を ”be to不定詞” の「義務」の用法として捉えられる。 「ある業務が、労働と分類されるべきか、仕事と分類されるべきか」となるが、自然な日本語表現にするなら、「ある業務が、労働と分類されるか、仕事と分類されるのか」となる。
✎ depends, not on the job itself, but on the tastes of the individual who undertakes it 「その業務そのものによってではなく、その業務を引き受けている個人の受け止め方による」 taste は、ここでは、「受け止め方, 判断」などと意訳したい。 it は、the job を指す。
☞ ある業務が、労働と分類されるか、仕事と分類されるのかは、その業務そのものによってではなく、その業務を引き受けている個人の受け止め方によるのである。
労働の対極にあるのは遊びだ。ゲームをする時、私たちは自分がやっていることを楽しむ。そうでなければ、ゲームなどしないほうがいい。しかし、ゲームは全く私的な活動であり、社会にとっては私たちがゲームをするか否かなどはどうでもいいのだ。労働と遊びの間には、仕事がある。社会から報酬を得て行う業務に、その人が個人として興味を持っているのであれば、その人は「仕事をする人」である。社会的な観点からすると不可欠な労働というものも、その人自身の観点からすれば自らの意志で行なう遊びに等しいのである。ある業務が、労働と分類されるか、仕事と分類されるのかは、その業務そのものによってではなく、その業務を引き受けている個人の受け止め方によるのである。